日本医師会J-DOME研究事業は、患者さんの治療アウトカムの向上を目指す症例レジストリ研究です。身近なかかりつけ医に通院する糖尿病や高血圧患者さんのデータベースを構築し、よりよい診療のための情報提供と研究分析を行います。
日本医師会倫理審査委員会の承認(管理番号28-3)を得ています。
目的は、かかりつけ医が診る糖尿病や高血圧症患者さんの診療データを収集し、治療の実態を把握することです。
そして、解析結果を先生方の日常診療に役立てて頂くことです。
糖尿病診療の向上のため、J-DOMEへの参加を以前より希望していました。全ての診療所で症例登録が可能になりましたので、糖尿病患者さんの登録を開始しました。
専門医のみならず多くのかかりつけ医が糖尿病患者さんを診療していますので、かかりつけ医のデータ収集が我が国の糖尿病診療に大いに役立つことを期待しています。
八田内科医院は、2018年からJ-DOMEに参加しています。
J-DOMEに参加して良かったことは、糖尿病や高血圧の診療の基本に戻れたことです。半年に一回の微量アルブミン検査漏れがなくなったり、患者さんにも改めてきっちりと生活歴などを問診したりフットチェックなど、むしろ好感を抱いて頂いているようです。推定塩分摂取量の測定により患者さんも減塩意識が高まります。症例登録のために様々な工夫をしてスタッフ一同が助け合うきっかけになったのもJ-DOMEに参加したお陰です。年に一回、事務局から送られてくるレポートをスタッフで共有して、カンファレンスで盛り上がります。京都府は症例登録が少ない地域になりますが、少しでも増えるよう友人の先生に声掛けしていこうと思っています。かかりつけ医の、かかりつけ医による、かかりつけ医のためのデータベース研究、ぜひ成功させたいですね!
J-DOMEで収集したデータを研究者の皆様に提供し、研究に使っていただきたいと考えています。